昨日は妊娠三か月のＴさんが相談にお見えに
なりました。つわりがきつくてほとんどの食
べ物がのどを通らず、スイカ、ゼリーのよう
な口当たりのいいものしか食べられないと心
配なご様子でした。

悪阻の原因は、赤ちゃんが出すヒト絨毛性ゴ
ナドトロピン(hCG)が関係しているという説や
妊娠で体質がアルカリ性から酸性に変わるか
らだという説などいろいろな説があります。

おもしろ情報として、赤ちゃんの進化学の観
点から、口腔外科の西原克成先生が次のよう
なことをおっしゃっておられます。

つわりが始まる妊娠初期の胎児は海中で鰓
(えら)呼吸をしていた古代魚が陸上に上がっ
て、空中でえらで呼吸をし続けるうちに、徐
々に肺呼吸へ移行している時期で、この時期
の胎児は4億年前の古代魚が陸上で味わった
“のたうち回る”ような苦しみを母親のお腹
の中で再び経験している時期そうです。

つまり、つわりは母体の酸素不足で強まるの
で、母親が横隔膜呼吸を十分意識して、腸を
冷やさないように、特に腹部の血行不良に気
を付ければ、軽くすることができるというも
のです。

Ｔさんには冷えを改善する漢方薬と、酸素を
効率よく運ぶスクワレンをご紹介し、夏場、
暑さの中、冷たい飲食物でお腹の中が冷えて、
血行不良を助長しているので、温灸でお腹を
中心に、温めて頂く事をご提案しました。

出産まであと七か月
母子ともに健康であることを祈ります。